サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー安室奈美恵を表紙に据えて、創刊号の悪評を巻き返せるか!? カルチャー [女性誌速攻レビュー] 「GINGER」6月号 安室奈美恵を表紙に据えて、創刊号の悪評を巻き返せるか!? 2009/04/25 08:00 女性誌速攻レビューGINGER 「GINGER」09年6月号/幻冬舎 今月の「GINGER」の表紙は安室奈美恵。最近、出版界では「安室を表紙に使えば売り上げがアップする」という成功図式ができつつある中で、創刊2号目にして早速”奥の手”を使うとは……。 というのも創刊号は売り上げはともかく、内容の評判が芳しくないようです。ネット上でも「ポスト団塊ジュニア(20代後半~30代前半)が対象なのに、香里奈と山田優がメーンモデルじゃ若すぎ」「ウリの一つが、山田詠美のエッセイというのが古い」と厳しい声。 実際、「幻冬舎はファッション誌の作り方を知らないのでは?」(女性誌編集者)という同業者の声もちらほら。休刊が相次ぐ中で、あえて女性誌をつくった幻冬舎を応援したいところですが、果たして肝心の中身は……? <トピック> ◎こんな時代に売れているもの!! ◎最後に勝つのはスタイルのある女 ◎幸せな結婚スペシャルガイド ■有名人のインタビュー記事の”ビミョー”なメンツ □9人の女、9つのキーワード 9人の有名人に「自分スタイル(生き方)」を語ってもらうインタビュー記事。登場するのは稲森いずみ、岩堀せり、知花くらら、BONNIE PINKなどのなんとも絶妙なラインナップ。ハデでもなく、知名度がないわけでもないけど……人生を語るインタビューってやはり人選が命。「あんな大変なことを乗り越えて、自分スタイルを確立させたんだな」って読者に思わせる人選じゃなきゃ、この企画が成り立たないのでは? そんな中で抜群の”いい子ちゃん”なのが、ベッキー。相変わらず「神様は自分に乗り越えられる試練しか与えない」「出会う人すべてが、私の先生」など、”ご神託”ものの発言がてんこんもり。そんな彼女の人柄を「『ベッキーすごいぞ芸人』なる番組まで生まれるほどだ」と褒めてるんですけど、『アメトーーク』(テレビ朝日系)ってハッキリ言っちゃダメなの!? 巻頭に文学界の女帝・山田詠美のエッセイが載っている雑誌で、ヨイショのネタもとが『アメトーーク』って……。 ■手取り30万以下は対象外!? 読者のお財布事情をチェックできる「みんなのお財布事情」のコーナー。先月号は手取り月収約50万円という参考にもならないサンプルだったけど、今月のサンプルは手取り月収が33万円……。支出の内訳も家賃が高いのはしょうがないとしても、食費が7万円(!)、貯金が8万円で、貯金総額は1,000万円。 目下の悩みは「結婚の際、相手に貯蓄額を打ち明けるべきか」「資産運用を銀行から執拗に勧められる」だそうです。悩むなら使っちまえ! 不況の際はこういう人にこそ消費してもらいたいですね! ■酸いも甘いも噛み締められる「結婚特集」 この季節は結婚式場などの広告が増えることから、女性誌はこぞって「結婚」特集を組むもの。そこにそれぞれの個性が出るのですが、「GINGER」流の結婚特集とは……。 「ウェディング・プラニング編」では、既婚の有名人へのインタビューや読者カップルの結婚までの道のり、ウエディングドレスや会場のなどの流行を押さえる無難な作り。でも「GINGER」の本流は「5段階・心理トレーニング編」にあるようです。 □まずは「結婚願望」の根っこを心理分析する アンケートから浮かびあがった読者の声を集めたものですが、「不況の今だから『結婚』というリスクヘッジが欲しい」「仕事のスキルも信用もない。せめて結婚で社会に認めてもらいたい」「孤独死が怖い。できる限り安定した老後を送りたい」という回答の文字が尋常じゃないデカさで書かれています。こんな恐ろしい言葉の数々が紙面を埋め尽くしていて、まるで呪詛状! □本気で結婚したい人が知っておくべき新事実を大公開 「既婚者たちがそっと教える、出会いの法則、相手の選び方、結婚までの道のり。目からウロコの新事実を大公開です」とのこと。期待はグングン上がる一方です! 「『長い彼と別れてスピード婚』する人が急増」「意外と大事な『SEXの相性』」「『復活愛から結婚へ』は実はアリ」「紹介のセッティングはアウトドアで成功率UP」 って手垢まみれのアドバイスばっかり! 結婚したい女子をバカにしすぎです。「この人たちに続け!」というアドバイスに挙げられたは、高嶋政伸・美元夫婦&森三中・村上夫妻。本当にもう、バカにしすぎです……。 全体的にまだまだ読者との距離感が大きい「GINGER」。来月号こそは共感できる紙面をお願いします! 『ベッキーの心のとびら』 ご神託の集合体 【関連記事】 ファッション誌に哲学の風を吹き込む!? 進化系女性誌「GINGER」創刊 【関連記事】 ベッキーと野村克也監督の本を読んで、人間について考えてみた 【関連記事】 ベッキー母とのカラミで発見、キムタクが生き残る道は”ヨン様化”!? 最終更新:2010/01/28 17:24 次の記事 しばしお別れ? 草なぎ剛、現時点最後の”芸人殺し”芸 >