あだ名の魔術師・有吉、昼ドラで”復讐”のような仕打ちを受ける!?
今回ツッコませていただくのは、3月23日放送分の昼ドラ『おちゃべり』(TBS系)にゲスト出演した有吉弘行。
そもそもこの『おちゃべり』とはカフェを舞台にした1シチュエーションコメディーで、1話完結のストーリー。星野真里が演じる専業主婦がたむろするカフェに、相談者役のゲストが日替わりで登場するというドラマ。
品川を「おしゃべりくそ野郎」と命名した有吉が、ドラマ『おちゃべり』に出演ーーこれだけで、ドラマ制作サイドのけっこうな作為が感じられてしまう。さらにその役どころが「ペテン師」で、この回のタイトルも「冴えないペテン師、変えるならセールストーク? それとも商品?」ときたから、作為まるだしである。
「これ、ドラマのプロデューサーかディレクターが有吉につけたあだ名だったりして……」なんて、つい深読みもしたくなる。
有吉演じる「おちゃべりつぼ」が売れないと悩む冴えないペテン師が、人生相談をする設定だったのだが、相談相手の主婦たちから出てきたのは、こんなセリフだらけ。
「ね? インチキでしょ?」
「うさんくさい空気がぷんぷんぷんぷん漂ってる」
「人をだます才能ゼロよ!」
日ごろ、バラエティーで有吉が他の芸人・タレントに放っている毒舌を、そっくりそのまま返されたような、被害者たちからの「復讐」にも見えるやりとりだった。
ただし、有吉にいじられ、あだ名をつけられた人たちは「オイシイ」立場になるが、残念ながら、肝心の有吉は、ちっともオイシくない。
「復讐」に見えてしまうのは、「おちゃべり」「冴えないペテン師」というキーワードがあるだけで、有吉が生かされるわけでもなければ、ドラマ自体が面白いわけでもないからだ。
中には「しゃべってるだけで最初はどうかと思ったけど、見ているうちに面白くなってきた」などの好意的な声もあるのだが、ネットの掲示板などではこんな質問がいくつも出ていたりするほど。
「『おちゃべり』はどうでしたか? 正直つま らないと思いました! 皆さんはどうですか? 」
しかも、それに対するベストアンサーが「とてもつまらなすぎです!」である。
有吉は自らの経験を糧に、再びもてはやされていることの危機・警戒心を大いに持っているらしく、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)では、「ブレーク=バカに見つかる」という非常に深い名言を残してもいる。
確かに、ブレークって、そういうことかもな……と思い、うなりながら聞いていたのだが、このドラマを見て思ったこと。
さっそく再ブレークした本人が、「見つかっちゃった」結果の『おちゃべり』出演だったのだろうか。
(田幸和歌子)
またこんなタイトルのDVDを出すし……
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