ファッション誌に哲学の風を吹き込む!? 進化系女性誌「GINGER」創刊
幻冬舎が「女性誌は進化する」をうたい文句に創刊した、「GINGER」が本日、いよいよ発売! 山田詠美や村上龍など多くの作家や文化人が寄稿し、雑誌の方向性を強調した創刊号になってます。「自分スタイル」がキーワードになっている「GINGER」、ファッションのテイストとしては、シンプル・エレガントといった感じです。気になる特集はこちら。
<トピック>
◎本当に着たいのは大人に似合う「モード・リラックス」
◎”女ヂカラ”が上がる、格付け小物51アイテム
◎「真実の美肌スキンケア」大人に基礎読本
■That’s GINGER MODELS!
今後「GINGER」誌面を飾っていくだろう、主力モデルの香里奈、山田優、竹下玲奈など6人を簡単なインタビューとともに紹介。あれっ、山田優は先月「CanCam」(小学館)を卒業したと思いきや、早速、こちらに移籍!? 「Ray」(主婦の友社)にモデルの主軸を置いている香里奈とともに、今までの”モテ系”ではなく、大人の”カッコイイ系”に。
■SPIRIT OF GINGER
「GINGER」が提案するファッションコーディネート・方向性が並ぶページ。こういったコーナーは横に並ぶキャッチコピーが雑誌の本質を表しているので、チェックしてみましょう。
□ベーシック好きなのに、トータルではモードな雰囲気
□1枚で完結してしまう服よりスタイリング至上主義
□どんなときも自分らしいドレスアップができるカンのよさ
分かるようで分からないキャッチコピーが並んでいます。韻や言い回しがどことなく散文的なのは、文芸作品を主力とする幻冬舎の傾向なのでしょうか。
コーディネートで使っているアイテムもエルメスやトッズ、エミリオ・プッチといった憧れのブランドとイエナ、トゥモローランドなどの手の届くセレクト系が混在しているよう。ハイ&ローを上手く取り入れていると言えるし、対象年齢が分からないとも言えます。深読みすれば、年齢でファッションに縛りをかけるな! というテーマも隠れているのかも!?
連載コラムも”パワーコラム”と呼べそうなほど、濃いメンバーがそろっています。
■高島彩「30歳の革命日記」
■山田優「TREND CATCHER」
■佐藤優「”地アタマ”力をつける」
■茂木健一郎「僕たちは美しくいきていけるのだろうか。」
コラムだけでもボリューム満点なのに、今月号は他にも密着ドキュメント「誰も知らない、土屋アンナ」、「真実の飯島愛」など、「婦人公論」(中央公論新社)を思わせる、ちょっとディープなページも。
■みんなのお財布事情
そんな中でも、読者のお財布事情を拝見できるという、親しみやすい企画が! と思いきや、「今月の収支の内訳」の手取りの欄には、月収が約50万円の文字。「GINGER」には100年に1度の不況は無縁のよう……。
全体を通して見てみると、創刊号だからか、隅から隅まで、一言も無駄にしない気合いの入った紙面づくり。この雑誌に限っては、ファッションページをペラペラめくることまで許されなそう。おかげで読み終わるころには、すっかり肩もこっています。
ファッション誌と銘打っているものの、山田詠美や村上龍、坂本龍一などそうそうたる”幻冬舎ファミリー”が登場し、どのページにも今の時代を生きる女性たちへのメッセージや哲学が刻まれています。その割に、ファッションや美容記事は特に目新しいトピックが無かったのが残念。いや、「女性誌は進化する」という心意気をお持ちですもの、来月号に乞うご期待!
山田詠美ワールドへ
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