出るか自虐ネタ ”金髪ブタ野郎”小朝が迫る「婚活」番組
今回ツッコませていただくのは、12月5日放送のNHK『新トーキョー人の選択』。「一歩先行く生き方を選んだ”新トーキョー人” その選択から”幸せのヒント”を探る社会派トークバラエティ」(番組HPより)だそうである。
今回のテーマは、08年の流行語にもなった、「婚活」。「ゴルフ見合い」、「親の”代理見合い”」、「コーディネート」などといったいろんな切り口で、現代の結婚活動事情に迫っていく。
司会は”金髪ブタ野郎”こと春風亭小朝。小朝の番組で、テーマが結婚。それはとても気になるところだ。「私、結婚生活に関しましては、大変世間をお騒がせいたしまして。そうならないためにも皆さんには」とか、気の利いた自虐的ギャグをかましてくれるのじゃないか。
「こんばんは。落語会のファンタジスタ、春風亭小朝でございます」
笑いどころのいまひとつわからない挨拶で番組は始まり、実際に結婚相談所に通い、男性と会ったりしている30代女性のケースをVTRで紹介したり、社会学者の先生のコメントをはさみながら、番組は進む。こっちが「いけ! 言え!」と期待するが、しかし、小朝は、動かない。上手なそつのない司会者として番組は進む。
ゲストはアンガールズ、奈美悦子、原千晶。この顔ぶれだ、全員「お前が結婚語るなよ」と、言いたくて仕方ないんじゃないだろうか。「だって小朝さん、それで大変なことになったじゃないですか!」と。しかし、ゲストも誰も切り込まない。小朝も切り出さない。「そこには絶対触れないでください」というお達しでもあったのか。みんなが大人なだけなのか。どっちにしろ、このタイミングでこのテーマで、全く触れないのが気持ち悪くて仕方ない。
フリップに書かれた「女性が結婚相手に求める条件」を見て、「なんでこんなに求められなきゃいけないのか」というゲストのアンガールズに、小朝は「昔は、これと同じことを女性に求めていた」と言い、「女性は勝手だ勝手だと言ってたけど、ガマンしてきたんですよ」と続ける。いよいよ出るか、自虐ネタ、と思ったが、「ねっ!」と、一般論としてまとめた。
番組終盤、ネットでの「お相手探し」を体験するコーナーでは……。原千晶が体験したあと、金ブタ小朝がサッと手を上げた。いよいよ「私の次のお相手を……」とくるのか? しかし、
「他にやってみたい方!」
違うんかい! 小朝ではなく、アンガールズ山根がやることに。そして、そのままエンディングテーマとテロップが流れ、スタジオの引きの画に、山根の「ナイスバディがいいですね」という、予定調和的な小さいボケをかぶせながら終了してしまった。
「こんな婚活の環境が、僕のときにもあったら……」そんな笑いを見たいです、師匠。
(太田サトル)
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