ノーカロリーコカ・コーラ、実は砂糖入り! 本当にゼロカロリーなの?
◎鮫肌文殊と山名宏和の「だから直接聞いてみた」
――知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を人気放送作家2人が直撃解決!
南明奈が大のコカ・コーラ好きだということは、今やよく知られた話だろう。
だが、先日、ある番組のために彼女を取材したところ、そのコカ・コーラ好きはかなり度を越していることがわかった。
コカ・コーラは食事代わりだという南明奈。彼女のスタイリストは、夏場になると、クーラーボックスにコカ・コーラのミニ缶を入れて持ち歩くという。
食事をするときの飲み物も、もちろんコカ・コーラだ。寿司だろうが、蕎麦だろうが、どんな食事にもコカ・コーラ。酢飯とコカ・コーラが口の中で混ざり合うというのは、なんとも気持ちが悪い感じがするが、彼女は全然、おかまいなしだ。
まあ、人の好みはそれぞれなので、寿司を食べながら何を飲もうが、知ったことではないが、ひとつだけ気になることがある。
太らないのか。
コカ・コーラは、かなりのカロリーだ。だから、女性は、ゼロカロリーのコーラを好む。だけど、南明奈の場合、普通のコカ・コーラだ。カロリーのことは気にならないのか。どうしてゼロカロリーにしないのか尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「しゅわしゅわ感が違うんですよ」
通常のコカ・コーラとゼロカロリーのコカ・コーラでは、炭酸の感じが違うのだそうだ。炭酸への執着。それが彼女が赤い缶のコーラを手離さない理由だ。
だが、彼女のような女性は例外だ。多くの女性は、ゼロカロリーのコカ・コーラを選ぶ。現に我が家の冷蔵庫にも、家人が買ったノーカロリーコカ・コーラが入っていた。
なにげなく手に取り、いつもの癖で原材料表示を見てしまう。
「砂糖」
いきなりそう書かれていた。
ノーカロリーなのに、どうして砂糖が入っているんだ。砂糖こそ、カロリーの権化ではないのか。
気になる。これは気になる。
そこで直接、 日本コカ・コーラお客様相談室に聞いてみた。
『ノーカロリーコカ・コーラに砂糖が入っているんですけど、本当にゼロカロリーなんですか?』
担当者 厳密に申しますと、0カロリーではないんですよ。
──でも、0カロリーって書いてありますよね。
担当者 厳密に申しますと、栄養表示基準というものがございまして、100mlで5キロカロリー以下のものであれば、「0カロリー」と表示していいことになっているんですね。ですので、ノーカロリーコカ・コーラは、「0カロリー」と表示しております。
──じゃあ、ノーカロリーコカ・コーラは、実際はどれぐらいのカロリーなんですか?
担当者 100mlで2.8キロカロリーです。
──では、500ml1本で約14キロカロリーということですね。そんなにカロリーがあるのに、0カロリーと表記するのは、消費者を騙している感じがしませんか?
担当者 そうですね、でも許されていることですので。
確かにメーカーとしては、そうとしか答えようがないだろう。
となると、問題はそんなルールを定めた役所だ。どうして100mlで5キロカロリー以下なら「0カロリー」と表示していいなどと中途半端な基準を作ったのだ。おそらく、体形維持とは無縁の役人が作ったに違いない。
ゼロカロリー信奉者は、かなりの数いるはずだ。彼女たちがこの事実を知ったら、暴動が起きるかもしれない。
山名宏和(やまな ひろかず)
1967年、東京にて誕生。放送作家。『行列ができる法律相談所』『ザ!鉄腕!DASH!!』(ともに日テレ系)などを手がける。そろそろ年末年始の特番の準備が始まっています。でも、まだ企画をこねくり回している時期。それにしても、毎回悩むのは番組MC。候補が限られているので、悩むことしきり。まあ、いくら悩んでも候補は増えないのだけれど。
【バックナンバー】
・”本日のコーヒー”というのは、何種類あるんですか?
・『消臭元』の容器の説明に書いてある使用環境ってどういうことですか?
・350mlの缶ビールのカロリーを100mlあたりで表示しているのはなぜですか?