かっこいい”魔女”夏木マリの魔法 VS 薬丸の”ヨイショ力”
今回ツッコませていただくのは、11月18日放送分の『はなまるマーケット』。ゲストとのトークコーナー「はなまるカフェ」に登場したのは、近年、女性誌などでやたら「かっこいい女」として持ち上げられている女優・夏木マリである。
スリムな体、細く小さな顔に、ボリュームあるウェーブの黒髪。登場した瞬間、「キレイな魔女!」と思った。ディズニーのプリンセス映画に出てきそうな雰囲気である。
だが、それは見た目だけではなかった。彼女が「おめざ」として提供してきてくれたのは、エチオピアコーヒー。しかも、「夏木さんご自身が、朝6時にスタジオ入りし、豆から煎ってくれたものです」という説明が。
VTRで映し出されたのは、朝っぱらから謎の壺みたいなものを脇に置き、大きなフライパンでひたすら豆を煎る夏木マリ。思わず「トカゲのシッポや、コウモリの羽が入っていないだろうか」なんて思ってしまうほど、ステキに「魔女」なのである。
「強そうな人」には弱い薬丸は、「深いですねぇ~」と褒めちぎり、さらに、夏木が撮影した大きな箱が真ん中にうつった写真には、「さすが! 写真のセンス、いいですねぇ~」とうなずいた。
「これ、楽器なんですよ」と夏木が言うと、「え!? イスだと思ってました」。
何かわからないのに、とりあえず褒める薬丸。長年、人気番組の司会を務めているだけあって、さすがのヨイショ力だ。
そして、薬丸などの「信者」たちに懇願され、取り囲まれた夏木は、その「箱(楽器)」にまたがり、股下の箱を叩いてみせる「演奏」を披露した。これも、ちゃんと魔女の儀式に見える。
続いて、彼女が女性誌で連載している人生相談のコーナーが本になった告知があり、その一例として、「私は美人だから幸せになれない気がする」などという相談内容が紹介された。
「ケッ!」と唾でも吐いてやりたくなるが、「これ、相談っていうより、半分自慢ですよね?」「ムカッとくるでしょう?」と、心の中で感じていたことを真っ当に代弁してくれる夏木マリ。
女性の相談・悩みって、たいていは、答えが決まっているくせに、背中を押してもらうために言うものか、「私、太っちゃったの……」→「そんなことないよ! 私より全然細いじゃん!」と持ち上げてもらいたいがためのフリだったりしがちです。そして、それに気付いていながら、予定調和のコミュニケーションをしていくものだけど、ちゃんと正論を言ってくれるところが、女性たちに「カッコいい!」ともてはやされる所以なのだろうか。
実は、ある程度の年齢になると、女性が共感できるのって「天真爛漫で無邪気で可愛いプリンセス」より、「欲望に忠実で正直でエネルギッシュな魔女」のほうではないかと思う。
夏木マリの「魔女力」の信者、ますます増えそうです。
(田幸和歌子)
マリ姐さんになりたい!
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