ベストセラーの次は講演行脚!? 麒麟田村の次なる野望
今回ツッコませていただくのは、11月17日放送分の『スタジオパークからこんにちは』。
この日のゲストは、お笑いコンビ・麒麟の田村裕で、今ではもうお約束となっている「父親が突然、家族に『解散!』と言った」話から、いつもと同じトークが展開されていた。
『ホームレス中学生』の大ヒットにより、これまで出る番組出る番組、死ぬほど同じ質問をされ、同じ答えをし続けてきたであろう田村。当然、視聴者には原作を読んでいる人も相当数いるはずだが、そのトークは「完璧に暗記した台本」のように、いつでもどこでも同じように語られていく。
たいがい「解散」話から始まり、「ダンボールを食べたこと」→「万引きしようと思って、母を思い浮かべたこと」→「父親が見つかったこと」という流れで、ちゃんとオチまで出来上がっている。
「まさか”集合”があるとは思わなかったですね(笑)」(”解散”に対し”集合”の意)
いつもは奇抜な質問ばかり繰り出す武内陶子アナも、この日はすっかり「田村講演会」の司会者になりきり、台本通り?の進行をしていた。
「でも、フツウはしなくて良い、なかったらなかったで良い体験でしたけど」
この相槌を待ってましたとばかりに続いたのが、田村のこんな「ちょっとイイ話」。
「お風呂とか、ごはんとか、そんな一個一個が幸せだとわかったというのは、財産ですけども。これを僕は『幸せのハードルが下がった』と言うてるんですけども」
まるで「○億円の借金からアイディア1つで会社を立て直した人」とかのビジネス成功者の講演会、もしくは、自己啓発本の見出しのようだ。事実、それだけの経験は実際にしているわけだけれど、これ、「芸人」としてはどうなのか。芸人なら、「イイ話」「名言」「格言」よりも、やっぱり笑いが欲しい気はする。
さらに、田村のお約束の「不幸話」は続く。
「僕が洗濯したら7カ月間連続雨が降った」(洗濯するたびに雨が降ったという意味だろうか?)「シーツ洗ったら嵐」「CD買ったら中身が入ってなかった」
ここで終わればどれも面白いエピソードなのに、やっぱり出てしまうのが、「田村格言」。
「普段の”不幸の貯金”が人との出会いとなって返ってくるんです」
締めまできっちり用意されていて、「聞き手」の入り込む余地なし。仕方なしに、武内アナは、「不幸の貯金が人の出会いとなって返ってくる……と」。もう繰り返すしかないのであった。
さらに、「イロモネア」などのバラエティ番組でスベり倒していたあるネタまでも、啓発的に紹介してしまう田村。題して「田村流オトコマエ術」! その内容は、「一重の人限定」で、まぶたの皮をつまんで押し込んで、一瞬「二重まぶたになる」というだけなのだけど……。
さらに、彼女とのデートの際にやってみて、笑われ、フラれたというエピソードを披露するが、ここでもやっぱり「格言」が登場する。
「不幸は続くよどこまでも」
田村が将来、講演会で地方まわりをする姿を思い浮かべずにはいられない番組だった。
(田幸和歌子)
こんなのまであるんですね。びっくり。
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