ジャニーズマンガ必読コレクション【事務所”公認”マンガ編】
※イントロダクションはこちら「すばらしき「ジャニマンガ」の世界(1)」
これぞジャニーズマンガの最高傑作
『ほんまに関ジャニ∞』(既刊3巻)
みやうち沙矢/講談社コミックスフレンドB(07年~)/520円~
【ジャニ萌え度……★★★★★】
現時点において、ジャニーズマンガの完成形ともいえる作品。関ジャニ∞の密着取材をすることになったアイドル嫌いの少女フォトグラファー・亜理。彼女が悩み、奮闘していく姿を通して、メンバーそれぞれの個性を浮き彫りにしていく。メンバーの性格分析、表情やしぐさの描き方などが非常に丁寧で、実際のエピソードもうまく盛り込まれている。
たとえば、横山裕が左右違う靴を履いていたというおちゃめなエピソードから、錦戸亮がひめゆりの塔に心を痛めたというシリアスなエピソードまで、ファンが喜びそうなツボが満載。もちろん、ファンでなくても一群像劇として楽しめる構成になっており、実在の人物が登場するフィクションとしてはかなり完成度が高い。
……とベタ褒めしたいところなんですが、やはりこの形式だと相当な取材量が必要になるのか、だんだん失速している感があり。3巻に至っては、ユーレイ話でひっぱり過ぎ、フィクション部分が多すぎ。1巻が傑作なだけに惜しい!
息子や弟をジャニタレにしよう!!
『どーにかしたい!!』(全6巻)
作画:湖東美朋、原作:エフ/講談社コミックスフレンドB(95〜97年)/398円〜
【ジャニ萌え度……★★★★】
弟をジャニーズに入れる! と決心した少女のお話。オーディションを受け、ユニットを組み、徐々にコンサートやテレビの出演が決まり……と、いかにしてジャニーズアイドルが誕生するか、順を追って知ることができる。
レッスンや事務所のウラ側がちょっぴりのぞけたり、実在タレントもたまーに出てきたりするが、あくまでフィクション。息子や弟をジャニーズに入れたい人は、シミュレーションのために読んでもいいかも!?
かぁくんメインで内容イマイチ
『光GENJIに夢中』(全3巻)
麻美理乃/集英社マーガレットコミックスワイド版(89年)/418円
【ジャニ萌え度……★★】
絵柄からして80年代の浮かれ気分が味わえる、懐かしさいっぱいのマンガ。光GENJIの物語というよりは、光GENJIをモデルにしたキャラによる他愛もないコメディといった感じ。ほとんどかぁくん(諸星和己)中心だし。
ファン以外の人が読んでどうかといったら、まああんまりおもしろくないでしょう。もっとも当時は光GENJIファンだらけだったので、こんなマンガでも成立したのだろう。突然、実写トシちゃんが出てくるコマに爆笑。
単なる告知マンガになんの意味が?
『SMAPに熱中』(未単行本化)
篠瀬木綿子/「マーガレット」(集英社)に連載(89〜90年)
【ジャニ萌え度……★】
キャラの顔の区別がつかない上に、マンガにする理由があまりない作品。『光GENJIに夢中』の続編ということで安易に作ったのかもしれないが、「ラジオよろしくね!!」とか「舞台がんばりまーす」とか、初々しいSMAPたちがひたすら告知する。ある回なんか、『時間ですよ 平成元年』のビデオを見るという設定で、「ここでおなじみ森光子さんの登場だね」などと画面(イメージイラスト)を解説するだけ。案の定、単行本にはならず。
ミニ光GENJIによる自虐ネタ満載マンガ
『走れ! GENKI学園』(全1巻)
かずはしとも/講談社KCフレンド(88)/420円
【ジャ二萌え度 ……★】
光GENJIをモデルにした3頭身キャラたちが登場するギャグマンガ。諸星和己のデブネタやバカネタ、山本淳一の身長ネタ、大沢樹生の髪形ネタなど、自虐ネタ多数。似顔絵としてはけっこう似ている。これは本当に事務所公認なのか?と思わず不安になるほどのこの自虐ノリ、おちゃらけ具合は、のちのSMAPにつながる布石と見た。
それにしても、こういったマンガまで登場するとは、光GENJIってすごいアイドルだったんだなー、としみじみ。
【註】「ジャニ萌え度」は、ジャニーズ事務所、およびタレントの素顔や秘話がどれだけわかるかについて、編集部独自に判断した。マンガタイトル下のデータは、「マンガ著者/出版元(発行年)/価格(税込・ただし、消費税導入以前は当時の価格)」を表すものとする。
⇒次は、ちょっとヤバめな「非公認本」編!
【すばらしき「ジャニマンガ」の世界】
(1)公認本からBL系同人誌まで ファンも賛否両論「ジャニマンガ」の中身
(2)ジャニーズマンガ必読コレクション【事務所”公認”マンガ編】
(3)ジャニーズマンガ必読コレクション【事務所”非公認”マンガ編】
(4)市販本だけで満足するな!! 奥深~いジャニーズ同人誌の世界