サイゾーウーマン美容・健康女性のカラダシャンプー市場を分析(前編) 美容・健康 シャンプー市場を分析(前編) ノンシリコン、スカルプ、オーガニック……自分に合ったシャンプー選びのコツは? 2012/03/24 17:00 今は「ノンシリコン」などカテゴリー訴求する商品が多い ほんの5~6年前まではドラッグストアに並ぶシャンプーの価格はほぼ横並びで、消費者もメーカーが作り上げた商品イメージや香りを決め手に購入していた。だが、資生堂が“厳選椿オイル”を前面に押し出し、それまでの市場価格よりも高めに設定した価格で“高級感”を演出したメガブランド「TSUBAKI」を投入したことを契機に、シャンプーに「付加価値」が求められるように。「おうちでヘッドスパ」を謳った「Segreta」(花王)や、薄毛に悩む男性向け商品から派生した「スカルプボーテ」(アンファー)など多様な商品が誕生し、今は目的別にシャンプーを選ぶ時代になったといえる。 さらには「ノンシリコン」「オーガニック」など、成分にこだわった商品の台頭が目立ち、1,000円程度で購入できるものから4,000円を超えるものまで、価格の幅も広がった。では、実際に値段により得られる効果は変わってくるのだろうか? そして何を基準に商品を選べばいいのか? 今回は、盛り上がりを見せるシャンプー市場の実態に迫る。 ■シャンプーの基本的な分類 シャンプーは「髪を洗うもの」という基本の考えから、汚れを落とす成分「界面活性剤」の種類で分類することができる。 ・市販シャンプーに多い、高級アルコール系界面活性剤 「高級」とは「効果・価値の高い」という意味ではなく、「分子量が大きい」という意味。ドラッグストアやスーパーなどで売られているシャンプーのほとんどは高級アルコール系シャンプーだ。動植物油脂などから作られた界面活性剤が入っており、泡立ちがよく洗浄力が強いのが特徴。皮脂汚れとヘアセット剤の汚れは種類が違うので、ヘアセット剤を多く使う場合は2回シャンプーをしたり、クレンジングを併用する。 ・美容室プロデュース商品に多い、アミノ酸系界面活性剤 アミノ酸から作られる界面活性剤。マイルドな洗い心地で髪や頭皮への刺激が少ないのが特徴。主成分であるアミノ酸が髪を保湿・補修することでリンスやコンディショナー不要な商品も多い。原料の値段が高いため、商品価格も高い。 ・石けん系界面活性剤 石けん成分を界面活性剤とした、いわゆる石けん。洗浄力が強いわりに肌への刺激が弱いので頭皮には優しいが、石けん自体が強いアルカリ性のため、洗いあがりがゴワコワ。年配者の中には石けんでシャンプーをしている人も少なくない。 ■「ノンシリコン」「スカルプケア」「オーガニック」の一長一短 これらシャンプーのいずれかに「髪をいたわり、悩みを解決する」ことを考慮されたものが、さらに分類される。その中で最近もっとも注目されているのが、以下の3つのカテゴリーだ。 ・ノンシリコン 「ノンシリコン」とはその名の通り、シリコンが入っていないシャンプーのこと。シリコンは本来、髪の指通りをよくしたり、髪を汚れから守るための膜のような役割を担ったりするため、シャンプーに入っていてもいい成分で、水溶性と非水溶性がある。非水溶性は頭皮に残ってしまう可能性があるのでできれば避けたい成分だが、どちらのシリコンを使用しているかは成分表記では分かりにくいのが現状。ノンシリコンを選べば、少なくとも「シリコンが頭皮に残る=フケ・かゆみの元になる」ということは避けられる。 ・スカルプ スカルプ(頭皮)ケアといわれる製品は、頭皮に良い成分を配合したものが多い。特に抜け毛や薄毛に悩んでいる人には頭皮ケアという意味でオススメ。しかし、スカルプケア系は洗浄力が高いものが多く、洗い過ぎや洗い残しに注意が必要。いずれの場合もフケ・かゆみ等の症状が出る場合があるので、症状が出た場合はすぐに使用を止める処置を。 ・オーガニック オーガニックはその名の通り、使用している成分にオーガニック認定されたものが入っているもの。ただ、日本には法的なオーガニック認定制度はないので、海外で認定された成分ということになる。最近のシャンプーはほとんどの製品が植物由来の成分を中心に作られているが、どうしても100%植物由来がいいという場合は、オーガニック成分100%の製品をを選ぶほうが安心。オーガニックは漢方やハーブと同様に体質との相性があるので、合わない場合はフケやかゆみが出る場合も。また、オーガニックの場合、商品の配合の問題できしみが出やすいので、洗い残しに注意が必要。原料の値段(オーガニック認定の原料)が高いので値段も高い。 この3カテゴリーにはそれぞれ違う役割があり、自分に必要な役割のものを選ばなければ、高いお金を出してシャンプーする意味はない。では、どのようにシャンプーを選ぶべきなのだろうか。 (後編へ続く) 『なっとく!のシャンプー選び』 成分表記って分かりにくいよね~ 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・他人に見えやすい結果が決め手? 男性頭皮ケア市場の展望 ・オーガニックコスメ市場の”勝ち組”から見る、現代コスメのニーズ ・“無添加”、”オーガニック”に躍らされるな! ナチュラルコスメの曖昧さに迫る 最終更新:2012/03/25 17:28 次の記事 男子高校生の写真集が話題に! >