[女性誌速攻レビュー]「GINGER」1月号

海外ブランドなんか買えない!?  「GINGER」読者の驚くべき貯金額!

2010/11/23 17:00
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「GINGER」(幻冬舎)2011年1月号

 「時代が変わる。女性誌が変わる。GINGERが変えていく」と謳いながらも、創刊から1年半が経ちすっかり普通のファッション誌へと変化を遂げた「GINGER」(幻冬舎)。1月号の表紙は、日本三大表紙美女の一人・安室奈美恵です(あと梨花とYOU)。更に誌面でも8ページに渡り、アムロちゃんのインタビューを掲載。何やらこの取材直前に、声帯炎により公演中止・延期という不運に見舞われたとかで、その時の状況や心情をこれでもかと聞きまくっています。「18年やってきて初めての症状で、成す術がなかった」「いろいろ超えてきたのは事実。そのひとつずつがこれ以上ないと思うようなことであっても、道は拓けてきた」と、アムロちゃんの痛々しい言葉が並びますが、アーティストの苦悩がよく伝わってくる素敵なインタビューですので、ファンならずとも要チェックです。では早速、中身を見ていきましょう。

<トピック>
◎「アガる仕事服」「ハジける休日服」
◎全品10万円台以内 リング・時計・アクセサリー
◎貯まる女の目からウロコ!なマネー術

■専属読者モデル集団「GINGERers」大活躍

 ファッション特集は、様々なシチュエーションに併せた冬コーデを紹介する特集『「アガる仕事服」「ハジける休日服」』。どこぞの赤文字雑誌のリードかと思うような「女の日々のハッピーは、着る服しだいできまっちゃう。冬着こなしの自己アピールで気分アゲていこう!」なんてチャラい言葉が添えられて、かつての「GINGER」路線はどこへ……。デート服のページでは、モデルのNanamiと俳優の細川茂樹による寸劇が展開します。白のニットワンピ&絶対領域を覗かせた甘いコーデで「全部計算済み(はぁと)」と呟くNanami。そんな彼女をジッと見て「この無防備さ…目が離せないじゃないか!」というフキダシが飛び出す茂樹。更に、透け透けセクシーキャミの上にファーの上着を羽織り、茂樹に「そのフワフワ触りたい…」と言わしめた後、上着をいきなり脱いで「驚いた?」と肌見せで茂樹を翻弄するNanami。これ以上、茂樹を刺激したら、茂樹が骨抜きになっちゃうよ!

 更に特集内では、先月号で発表された専属読者モデル集団「GINGERers(ジンジャラーズ)」も登場し、オン&オフの私服やバッグの中身を披露。先月号では彼女たちの全貌があまり見えませんでしたが、さすが働く女性の為の雑誌「GINGER」。「GINGERers」のバッグからは、英字新聞や「日経新聞」、TOEICの教材などが出るわ出るわ、バリキャリっぷりも含めの「GINGERers」なのですね。

■摩訶不思議な美容法!


 美容特集は、スキンケアや美顔マッサージなどを紹介する『続・目覚めよ!美人力 冬のお作法編』。この特集でトップバッターに登場するのが、占星術研究家が解説する謎の美容法。

「新月~上弦の月~満月には与えるお手入れを、満月~下弦の月~新月には角質ケアやディープクレンジングなどを。ちなみに2010年12月の新月は6日、満月は21日」

 と、完全に科学的根拠のない不思議なスピリチュアル美容法を紹介されております。この後も20ページ以上に渡り、様々な(根拠のある)美容法を紹介しているのですが、冒頭のツカミがトリッキー過ぎたせいで、しばらく占星術のことが頭をチラついて離れませんでした。

■ブルガリなんか買えない!? 「GINGER」読者の貯金額は139万円

 つくづく「『GINGER』変わったな~」と実感させられた特集が、『貯まる女の目からウロコ!なマネー術』。「クレジットカードは持たない」「500円貯金で10万円貯める」など、「日経ウーマン」(日経BP社)さながらの庶民染みた内容に、それまで目にしてきたブルガリ・エルメス・カルティエといった広告ページが嘘のよう。また、アンケートによると「GINGER読者の平均貯金額は139.1万円」だとか。老婆心ながら、「広告主が目にしなければいいな」と思ってしまいました。


 いよいよ「GINGERers」が本格始動した「GINGER」1月号。ちなみに12月6日には、「GINGER」の姉妹誌として、文芸誌「GINGER L.」が創刊されるとのこと。桐野夏生、蝶々、川上未映子など有名女流作家が名を連ねており、こちらは幻冬社の本領発揮といったところ。また、『スッキリ美顔ローラー』(宝島社)が200万部突破とのニュースが巷を賑わせる中、「GINGER」の版元・幻冬社も思うところがあったのか、美顔器メーカー「ESTENAD」とコラボした付録付きムック『GINGERビューティBOOK 小顔の作法』を26日に発売するとのこと。お値段3,300円と宝島社より高めではありますが、さて売れ行きはどう出るか? 楽しみになってきました。
(林タモツ)

GINGER (ジンジャー) 2011年 01月号

「GINGER L.」=「ジンジャー エール」って読むんだよ♪

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最終更新:2010/12/24 13:20