あらびき団に恐怖の団長降臨！　藤井・東野大慌ての理由とは……？

　今日ツッコませていただくのは、10月１日、TBSで放送された『超話題！　あらびき団90分拡大スペシャル』。「サーカス」という設定のもと、毎回、猛獣・珍獣たちがあらびきな芸を披露する同番組に、この日、とうとう「団長」が登場した。

　ところで、サーカス団の「団長」というと、思い浮かべるのはどんなイメージだろうか。現実の団長がどうかはともかくとして、多くの人が想像するのは、「動物をだまして連れてくる」「ムチで打って無理やり火の輪をくぐらせる」「失敗したら百叩き」「カチカチのパンを与えるだけ」といった、漫画などでよく見る極悪非道・恐怖の権化ではないだろうか。

　そんなイメージを全く裏切ることなく、恐怖をまとってやってきたのは、なんとダウンタウンの浜田雅功。登場するなり、ムチで両脇の「レフト君＝藤井隆」「ライトくん＝東野孝治」をぶち、甲高い笑い声を響かせる。「サーカス」という設定を意識し、特注で団長の衣装までこしらえてきたというやる気マンマンぶりだ。藤井と東野の間に腕組みをして座り、VTRを凝視する姿からは、決して失敗など許されない緊張感がみなぎっていた。

　にもかかわらず、トップバッターはよりによって「ハリウッドザコシショウ」。本人的には「絶好調」のコンディションにもかかわらず、浜田は「……」。重い重い空気を払拭すべく、登場したのは、「鉄板」のはずのはるな愛だったが、それでも、浜田はかたい表情のまま。「キャ～！」「コレを笑わなかったら、もう笑う所ありません」震え上がる藤井と東野。

　その後も、二人の狼狽ぶり・冷や汗の量は尋常ではなく、団長・浜田を盛り上げるために、わざとらしく大げさに笑ってみせたり、「面白いでしょ？」と拍手したり。さらに、芸人のネタに対して「急げよ」「あ～もう！」と急かし、逆に浜田に「コイツの”間”やから」「ネタやネタ」といさめられたりする、珍妙なやりとりまで見られた。

　そして、浜田が「しばきたい」と語ったセーラー服おじさん・安穂野香ちゃんの登場には「めっちゃ悪気ないんです」となぜか激しく弁解する東野。観終わった浜田が「俺が遅れてるんかな」と呟くと、ひざまずいて「我々が悪いんです」、さらに藤井は「踊ろ！」と浜田の手をとってクルクルまわり始めた。

　まさに地獄絵図。重苦しい空気のなか、これまで見たこともないほどテンションを上げる藤井・東野だったが、とどめをさしてしまったのは、浜田のモノマネで「チキチキ浜ちゃん体操」をする芸人・ふじきイェイ！イェイ！の登場だ。

　東野は「やめて！」「二度とするな！」「やめろ!!」「ホンマの浜ちゃんはもっとカワイイですからね」と立て続けに叱咤。見事な太鼓持ちぶり、小役人ぶりを見せつけていた。

　そんな周囲の怯えをよそに、当の本人はわりと冷静に見ていて、オチがつかないネタをカメラワークで笑いに転じる手法を「スタッフの勝ち」と評するなど、的確なコメントを連発。ちゃんと手で口を隠して「ピー音」発言をしたりと、実は案外、大人なのだった。
（田幸和歌子）

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